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普段、みなさんが旅行・出張・帰省などで乗る飛行機。安全に快適に目的地へお客さんを運ぶために、多くの人が業務に携わっています。航空会社ではパイロット、客室乗務員、整備士・・・、その他にも、手荷物を預かり貨物室に乗せ取り出す人、機内食や飲み物を準備する人や搭載する人、パイロットと無線交信を行う管制塔のスタッフ、いろんな人がいる。その中から特に整備士の観点からお客さんではなかなか知りえない情報を提供したいと思います。
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前回は2015年に起こったキャセイパシフィックの緊急着陸について書いたが
今回は2015年に起こった一番印象に残った事故について書いてみる。

▲飛行機事故にまつわる関連本▲

それは2015年4月14日の夜に広島空港で起こったアシアナ機着陸失敗事故。
アシアナ航空162便(エアバスA320型機)で韓国の仁川国際空港から
広島空港に向かう便の着陸時に起こったもの。

当時悪天候による濃霧で視界がかなり悪かったらしい。

機体は着陸時に通常よりも低高度で滑走路に進入したため
高さ6.4mあるナビゲーション用アンテナに機体が接触。


その後、着陸の際に滑走路を逸脱して機体は反転して停止。
 

この事故により、機体の至るところが大きく破損。
エンジンカウルは脱落し中身がむき出し。


ランディングギア(脚)にはアンテナが引っかかったまま
そのまま引きずっていたためタイヤが破損。


その他にも主翼や尾翼などにも損傷があった。
機体はぬかるんだ芝生に停止したためトーイングは無理という状態。

乗員乗客合わせて81人は全員緊急脱出用スライドで脱出し
けが人はいたものの死者は出なかった。



以下、運輸安全委員会(JTSB)の報告より。

【概要】
アシアナ航空株式会社所属エアバス式A320-200型HL7762は、平成27年4月14日(火)、同社の定期162便として広島空港に進入中、所定の進入経路より低く進入し、20時05分、滑走路28手前の航空保安無線施設に衝突した後、同滑走路進入端の手前に接地した。その後、同機は滑走路上を滑走し、滑走路の南側に逸脱して、同空港の着陸帯内に停止した。
同機には、機長のほか乗務員6名、搭乗整備士1名、乗客73名の計81名が搭乗しており、うち乗客26名及び客室乗務員2名の計28名が軽傷を負った。
同機は大破したが、火災は発生しなかった。

【原因】
本事故は、同機が同空港の滑走路28に着陸する際、アンダーシュートとなったため、機長が復行操作を行ったものの、同機が上昇に転ずる前に、滑走路28進入端の手前に設置された航空保安無線施設に衝突したことによるものと認められる。
同機がアンダーシュートとなったことについては、機長が、進入限界高度以下の高度において、目視物標を引き続き視認かつ識別することによる当該航空機の位置の確認ができなくなった状態で、ゴーアラウンドすることなく、降下して進入を継続したこと、及びPMとして気象状況及び操縦をモニターすべき副操縦士が、進入限界高度で滑走路が見えない状況になったとき、直ちにゴーアラウンド・コールをしなかったことによるものと考えられる。
機長が、進入限界高度以下の高度において、目視物標を引き続き視認かつ識別することによる当該航空機の位置の確認ができなくなった状態で、ゴーアラウンドすることなく、降下して進入を継続したことについては、規定及びSOPの不遵守であり、同社における規定遵守に関する教育及び訓練が不十分であったことが背景にあったと考えられる。また、副操縦士がゴーアラウンドをアサーション(主張)しなかったことについては、CRMが適切に機能していなかったことによるものと考えられる。


▲航空整備士になりたいあなたに▲

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