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普段、みなさんが旅行・出張・帰省などで乗る飛行機。安全に快適に目的地へお客さんを運ぶために、多くの人が業務に携わっています。航空会社ではパイロット、客室乗務員、整備士・・・、その他にも、手荷物を預かり貨物室に乗せ取り出す人、機内食や飲み物を準備する人や搭載する人、パイロットと無線交信を行う管制塔のスタッフ、いろんな人がいる。その中から特に整備士の観点からお客さんではなかなか知りえない情報を提供したいと思います。
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35章は酸素系統。

目的は飛行中に急減圧が起きた際、
また煙が発生したり急病人が出た際などに
必要な酸素を供給すること。

大きく以下の3つから構成されている。
・Crew Oxygen
・Passenger Oxygen
・Portable Oxygen

みなさんに一番身近なのはPassenger Oxygen。
飛行機出発前にCabin Attendantが膨らましてますよね。


これは客席の上部に化学反応で酸素が発生するボトルが装備されており
紐が引かれるのをトリガーに一定時間作動する。


Crew Oxygenは操縦室(Flight Deck)の乗員に酸素を供給する。
操縦室の下あたりに酸素ボトル(Crew Oxygen Bottle)が装備されており


必要なときにパイロットが酸素マスク(Crew Oxygen Mask)を
装着することで酸素が供給される仕組みになっている。


また酸素ボトルの写真を見てもわかる通り
ボトルからマスクまでは複雑な配管で構成されている。
(高圧酸素を適切な圧力に調整したり分配したり・・・)

もし系統内で過度の圧力が発生したときなどには
機体胴体についているディスク(Overboard Discharge Indicator)が破れる。
これを到着時の点検で整備士が発見し不具合が確認できる。


最後にPortable Oxygenについても簡単に触れておく。
客室内にはいくつかの持ち運び可能な酸素ボトルが装備されており
必要に応じて使用される。


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