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普段、みなさんが旅行・出張・帰省などで乗る飛行機。安全に快適に目的地へお客さんを運ぶために、多くの人が業務に携わっています。航空会社ではパイロット、客室乗務員、整備士・・・、その他にも、手荷物を預かり貨物室に乗せ取り出す人、機内食や飲み物を準備する人や搭載する人、パイロットと無線交信を行う管制塔のスタッフ、いろんな人がいる。その中から特に整備士の観点からお客さんではなかなか知りえない情報を提供したいと思います。
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最近誰もがスマホを携帯しどこでも写真や動画が撮影できる。

だから事件や事故が発生するとすぐにソーシャルメディアなどで
情報は拡散していく世の中になった。

▲飛行機事故にまつわる関連本▲

以下のYouTube動画は、2015年7月29日に香港発ロサンゼルス行き
キャセイCX884便に搭乗していたイギリス人のウィリアムさんが
緊急着陸する緊迫の機内状況を撮影したもの。

乗客276名、乗務員18名、計294名が乗っていたが
怪我の報告はなかったようだ。



客室乗務員の指示により乗客はライフジャケットを身につけ
アラスカ付近のシェミア島の軍用空港に着陸する様子が撮影された。

巡航中に、操縦室内で煙を探知し、乗務員によって煙は止められたが
予防措置として緊急着陸を選択したとのこと。

キャセイの報告によると、Equipment Cooling Fanの故障で
煙が充満したのではないかとされている。

Equipment Cooling Fanは21章参照。
http://aircraftmaint.iku4.com/Date/20140720/

着陸後、乗員乗客がどのように降機したかは書かれていないが
煙も止められていたので通常通りだったのでしょう。

もし、煙がくすぶり続けていたら以下の動画のように
ドア操作と同時にエスケープスライドが飛び出して
乗員乗客は荷物を置いたまま滑り降りることになる。

このような非常装備品は25章参照。
http://aircraftmaint.iku4.com/Date/20140731/

Boeing 777 Escape Slide Test


▲航空整備士になりたいあなたに▲

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これでATA Chapter最後になります。
70-80章はエンジン。

初回のブログにも書いたが70-80章の構成は以下の通り。
http://aircraftmaint.iku4.com/Date/20140704/

ATA 70 STANDARD PRACTICES - ENGINE
ATA 71 POWER PLANT
ATA 72 ENGINE
ATA 73 ENGINE FUEL AND CONTROL
ATA 74 IGNITION
ATA 75 BLEED AIR
ATA 76 ENGINE CONTROLS
ATA 77 ENGINE INDICATING
ATA 78 EXHAUST
ATA 79 OIL
ATA 80 STARTING

1つ1つ解説していくとかなりディープな部分に入るので
今回はざっとエンジンの概要を説明していく。
大型機で多く使用されるタービンエンジンについて。
 

エンジンは排出ガスを後方に高速で噴出し
その反作用を利用することで推進力を得ている。

ただ、エンジンの目的は推進力を得るだけではない。
エンジンには発電機があり機体の電力を確保している。
http://aircraftmaint.iku4.com/Date/20140724/

また油圧ポンプもあり機体へ油圧も供給している。
http://aircraftmaint.iku4.com/Date/20140810/

そして空港に着陸し制動用のブレーキとしても使われる。
これは逆噴射装置(スラストリバーサー)と呼ばれる。
 

エンジンのリバースカウルと呼ばれる外のパネルがスライドし
上の写真のように隙間から空気を排出することによって
空気を使ったブレーキをかけることができる。

雨の日に路面が濡れてタイヤブレーキがかかりにくい状態でも
スラストリバーサーであれば安心して減速できる。

YouTubeに参考になる動画があったのでご紹介する。
Airbus A380 FULL thrust reverse on a wet runway @ Ams Schiphol


▲航空整備士になりたいあなたに▲

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しばらく更新をサボってしまい申し訳ないです。
今回は56章の窓です。

飛行機では、主にコックピット、客室、ドアに窓があり、
機体内外の差圧に耐えられる強い設計となっている。

特にコックピット前面のウインドシールド(Windshield)は
鳥が衝突しても突き破れない構造となっており
ガラスなどを重ねた5枚程度の積層である。


さらにその外側にサイドウインドウ(Side Window)があり
機種によって左右それぞれ1枚か2枚装備されている。
写真のようにSide Windowが開く機種もある。(エアバスA380)


メリットとしては整備ではWindshieldが汚れたときに
整備士が拭き上げることができる点。
それができない機種は外部からリフトカーなどを使って
拭くことになってしまう。

また緊急時の乗員の脱出窓としても使われる。

客室窓はアクリル樹脂のパネルで構成されている。
写真のボーイングB787の窓は従来型のシェードはなく
スイッチによって窓の輝度を変えられる設計。


ちょっと暗くして写真を撮るとこんなに幻想的に。。。


最後にドアについている窓はあまり気づくことがないが
緊急時の非常脱出の際に客室乗務員が外で火災が起こってないかなどを
確認するために使われる大切なもの。


普段の運航でも出発前のドアクローズ時や到着後のドアオープン時に
客室乗務員と外のドア操作者とのコミュニケーションとしても使われる。


▲航空整備士になりたいあなたに▲

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某航空会社で整備士をやってます。
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